花かごかたり

着物を通じて女性が輝いて暮らしていくための 大人のクラブ活動

弥生・三月・桜月

東京の桜が満開のニュースに 一瞬心が浮き立って…

何と不謹慎な!と思い直した あーちゃんです。

本日もご訪問ありがとうございます。

 

今 新型コロナウィルス感染症の流行で オリンピックも1年程度の延期となったようです。

これまで自分の限界に挑戦しながら この日に合わせて涙ぐましい努力をしてきた選手の皆さんに なんと言ったら良いのでしょう。

ともあれ コロナウィルスに打ち勝って清々しい気持ちで オリンピックの開催を待ちたいですね。

 

そんな折ですが このブログの中で春・桜のお話をさせてください。

 

 

🌸山ざくら をしむ心のいくたびか 散る木のもとに行きかへるらむ

 山桜が散るのを惜しむ心は いったい幾度散る木のもとへ思いを馳せるでしょう

 

🌸春の夜の 夢ばかりなる手枕(たまくら)に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ

 短い春の夜の夢のように はかないたわむれの手枕のせいで 

 つまらない浮き名が立ったりしたら 口惜しいではありませんか

 

この2首は私の好きな歌です。ちょっと深読みしたくなりますが。

作者は周防内侍(すおうのないし)

周防は現在の山口県 内侍は女性を管理する女性の役人です。

平安後期の女流歌人で 後冷泉・後三条・白河・堀河4天皇の女官として仕えました。

 

女官はどんな仕事かと調べてみると 基本的には天皇の事務仕事を補助したり 祭事に携わったりする役割でしたが やがて『将来の皇后候補養成所』の役割も色濃くなっていったようです。

頭の回転が速く 時には艶っぽい言葉を散りばめたテクニックは当意即妙で見事です。

今なら ざっくばらんで活発な女性として人気者ではないかと思います。

 2首目の『春の夜の…』は小倉百人一首で お馴染みですね。

 

 北海道の冬は寒く長いです。

でも その分 春は一気に花が咲きます。

梅や桜 道端に咲くタンポポも 私たちのまわりに彩りを添えてくれます。

それがわかっているから耐えていけるのです。

だからこそ季節の巡りを 心と体で感じる日々でありたいと思いました。 

 

ではまた